仲邑菫の囲碁界史上最年少プロ入りを後押しした、一家での韓国移住

10歳で囲碁界の史上最年少でプロ入りを果たした、仲邑菫さん。

その快挙を後押ししたのは、
1日10時間も練習するという本人の努力はもちろん、
囲碁のために家族全員で韓国・ソウルに引っ越すという、
プロ棋士の父親、元囲碁講師の母親が整えてくれた「環境」でした。

その環境とは、どのようなものだったのでしょうか。

まずは幼少期からプロ入りまでの軌跡を、まずは年表で振り返ってみましょう。

3歳
囲碁をはじめる。母親に教えてもらい3ヵ月でルールを覚える
3歳7ヶ月
アマチュア大会初出場
5歳
アマチュア大会初優勝
7歳(小学2年生)
囲碁の勉強のために母親と週末韓国・ソウルへ通う
8歳
小学生低学年の大会で優勝。一家でソウル市に引っ越し
10歳
囲碁界史上最年少でプロ入り
13歳11カ月
囲碁界史上最年少で初タイトルを獲得(第26期ドコモ杯女流棋聖戦)
目次

3歳で囲碁スタート。3カ月でルールを覚える!

父親は囲碁のプロ棋士・仲邑信也九段。
母親はアマ6段で囲碁教室講師の経験がある幸(みゆき)さん。
さらには叔母も石井茜三段という囲碁一家に生まれ、
もともと家に碁盤がある環境で育った幼少期。

両親が囲碁教室を開いていたこともあり、赤ちゃんのころから碁石で遊び
3歳で本格的に囲碁をスタートしました。

囲碁をおもに教えたのは、お母さん。
毎日対局し、ルールはなんと3ヵ月でマスター!

「気が強く、負けず嫌い」な性格を見越してか、
対局する際お母さんは「勝たない」ことを徹底し、
菫さんが「勝ちながら囲碁を楽しむ」方向に導いていきました。

対局以外にも、
詰め碁(将棋の詰将棋のようなもの。囲碁の「石の生き死に」に関する問題)を解いては力をつけ、
トランプやカルタなどのカードゲームを通して、考える力をつけ、
囲碁と向き合い続けた幼少期を過ごしました。

囲碁漬けの日々。囲碁を勉強するためにはテレビも捨てる!?

4歳になる頃には、
小学校入学前の子供ばかりで争う「渡辺和代キッズカップ大会」にも出場するほどの実力に。

その後、5歳で埼玉から大阪へ一家で引っ越してからも、
大阪市内の小学校に通学しつつ、女流アマ大会、少年少女全国大会に出場。
アマチュア大会初優勝したのも、5歳のときでした。

1日6~7時間、休日は9時間という囲碁漬けの毎日を送りながら、

囲碁以外の遊びはといえば……

「休み時間に外で遊ぶこと」

https://www.sankei.com/article/20190105-HRMYZ6BE2JPWNDWWEXEEYZB4L4/4/

そして、好きなテレビ番組については……

「囲碁を勉強するのにテレビはいらない」

https://special.sankei.com/f/life/article/20190105/0003.html?819027

と、小学校入学時に埼玉から大阪に引っ越すとともに、
自宅のテレビは捨てられてしまうほどの徹底っぷりでした。

小学2年で母と韓国へ週末通い、3年生では一家でソウル市に引っ越し!

ところが8歳のとき、関西棋院の院生となるも、実力に伸び悩んでしまいます。

そこでお母さんのとった行動は、

囲碁が盛んな韓国へ、囲碁の勉強に週末通う

韓国の名門囲碁道場のひとつと言われる囲碁道場「韓鍾振道場」で学びはじめることに。

そして、小学3年からはなんと、お父さんも一緒に

一家でソウル市に引っ越し

囲碁短期留学の形で道場に通い、韓国棋院の研究生にもなりました。

韓国での生活は、もちろん囲碁漬け。
朝5時30分に起きてすぐにお父さんと囲碁を打ち、
朝食後はお母さんと韓鍾振囲碁道場に向かう生活。
一家で支え、囲碁と向き合いました。

負けず嫌いで、対局で負けると泣いてしまうことも多く、
韓国へ通い始めた当初は、負けそうになると悔しさを堪えきれずに涙をぽろぽろとこぼし

韓国の道場で1学年下の子供に負けたときは「人生終わった」と大泣き

https://special.sankei.com/f/life/article/20190105/0003.html?819027

することがありながらも、
日々、仲間たちとしのぎを削りながら囲碁と向き合うなかで、
韓国語もマスターしていき……
お母さんの通訳ができるほどに上達!

10歳で囲碁界史上最年少でプロ入り。夢は「中学生中にタイトル」

そして10歳のとき。
日本棋院が世界で戦える才能ある棋士を育てていく目的のため、
「英才特別採用推薦棋士」制度を設けたことで日本に帰国。

この制度の第1号として、囲碁界史上最年少でプロ入りします。

その後、中学にあがるタイミングで、

「強い棋士やライバルがたくさんいる東京で頑張りたい」

という思いから、関西総本部から東京本院に移籍。
東京へ拠点を移すことに。

プロとして、実践経験を積みながら、
「AIを使って布石(序盤の打ち方)の研究」で、実力をつけ……

13歳11カ月で、
囲碁界史上最年少で初タイトルを獲得(第26期ドコモ杯女流棋聖戦)!

9歳のとき、プロ入りする際の会見で夢を聞かれ、

「中学生中にタイトルとりたい」

と語っていた夢を実現させました。

次々と夢を叶え、有言実行をした裏には、
本人の努力はもちろんのこと、
子供の夢のためなら一家で韓国に引っ越すという、両親が整えた環境がありました。

仲邑菫さんは「モンテッソーリ教育」を受けていたというウワサも。
こちらの本もおススメです。

トップランナー、一流、と呼ばれる人たちには、
そこに至るまでのドラマと、辿り着くまでの理由があります。

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未来の教育の手がかりを見つけていきたいと思います!

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