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文字を「目」で見て、口を動かして「声」に出して読み、読んだ音を「耳」で聴いて理解する、「音読」。これらを同時進行でおこなうことで脳を活性化させ、記憶力や集中力を高める効果があるとされています。
小学校にあがると国語の授業や宿題で音読が取り入れられることが多いですよね。でもそのときになって、音読ができない、音読が苦手になってしまったら、と就学前から不安を感じている方も多いのではないでしょうか。幼児期から音読を習慣化できると、脳の活性化はもちろん、子供の自信にもなって安心ですよね。
この記事では、幼児期から子供の知育に音読を取り入れたい方に向け、音読の効果や親ができること、おすすめの子供向け音読本などをご紹介します。
音読をおこなうことで、語彙力や読解力が高まるのはもちろん、脳が活性化することでたくさんの効果が生まれます。
音読のメリットはなんといっても、脳の活性化。音読をおこなうと、脳の血流が高まり、大脳全体の70パーセント以上が活動しはじめると言われています。声に出さずに読む黙読でも脳は活性化されますが、音読ではより広い範囲で強く活性化されるそうです。
とくに活性化されるのは、記憶、判断、思考、創造、集中などを司る「前頭前野」。前頭前野はワーキングメモリーに関わる部分。そのため勉強を始める前に音読をおこなうと、勉強自体の効果が向上すると言われています。
音読による前頭前野の活性化で、「記憶力」や「集中力」が向上します。
インプットやアウトプットを繰り返した情報は記憶に残りやすい傾向が。そのため、音読後は記憶力が20~30%も増加するとも言われています。
また音読は声に出して読むため、間違いを自分で認識しやすい特徴も。人にも聞こえるため、間違えないで読みたいという意識が働き、自然と集中力が高まります。
黙読ではわからない単語は読み飛ばしができますが、音読では飛ばして前に進むことはできません。そのため言葉の読み方や意味を理解する必要があり、読み方や意味について考えたり調べたりするきっかけに。語彙力向上につながります。
語彙力があがれば、読解力も向上し、文章をまとまりとして捉えられるように。これを繰り返すことで、本を読む=黙読のスピード自体もグンとアップします。
音読では、自然と読み手を意識します。誰かに聞かれていることを意識することで、声の大きさや相手が聞きやすい間の取り方も、自然と身に着けることができます。
また音読を繰り返すことで活舌もよくなり、音読に対しての自信がUP。話すことに自信が持てると、音読以外においても、自信につながります。
大きな効果が期待できる音読。その効果を最大化するためには、いくつかのポイントがあります。
朝は脳の働きが活発になるため、朝の音読は効果が高いとされています。とくに起床後3時間以内がおすすめ。登園前、登校前に時間をもうけて朝の音読をルーティーン化することで、園や学校での学習効果も高まります。
また最近は、寝る前の音読も注目されています。寝る前の音読は、よい眠りにつながります。脳をしっかり休めることで学びも定着させることができます。
音読は日々の継続が大切。最初は1分程度の短い時間からスタート。その後、5分程度に伸ばしていけるとよいでしょう。
なお、1日10分~15分の音読をおこなうと記憶力が20%アップするという研究も。音読が苦にならないようであれば、1日10分~15分頑張れると効果がより高くなるでしょう。
まだひらがなが読めないときは、まずは大人が一緒に「文字を指でなぞりながら」読んであげると、音読にもつながり、ひらがなの勉強にもなります。
また大人が読んだ後に子供が続けて読む、「追い読み」もおすすめです。ポイントは文節ごとに短く区切って読むこと。そうすることで、子供は一つ一つ独立していた文字を、言葉のかたまりとして認識しやすくなります。
音読をするときには、恥ずかしがらずに大きな声ではっきり読むことが大切。大きな声ではっきりと文章を読むことで、子供自身が読み間違いに気付きやすくなり、文章をより正確に読み進めることができます。
子供が音読をしているときは、親は「ながら聞き」ではなく、手を止めてしっかり聞いてあげましょう。親が集中して聞いている姿勢を見せることで、子供のやる気もアップ。同時に適度な緊張感も生まれ、集中力も高まり、音読の効果もアップします。
子供の音読が終わったら、ポジティブな感想を、具体的に伝えてあげましょう。上手になっていたらたくさん褒め、子供のモチベーションを高めてあげると◎
また、音読が終わった後、その内容についてすぐに質問をすると、より音読の効果が高まると言われています。音読した内容について質問することで、子どもが理解しているかどうかも把握することもできます。
楽しい内容や好きな言葉であれば、ついつい口に出して読んでみたくなりますよね!
子供が音読をするための題材は、親が子供の好きなものやレベルを考えながら、子供が興味を持ちそうなものを選んであげましょう。選ぶ際は、まずは文章量が少なく、ひらがなだけで書かれているものが◎
ひらがなを練習中であれば、ひらがなを覚えながら音読にもつながるような絵本だと一石二鳥です!
また最近では、音読本もたくさん出ているので、活用するのもおすすめです。
最近話題の音読本。扱われている題材は、昔話や名作、古典、短歌など、ただ面白いだけではなく、今後習っていくものに連動しているものが多く、音読はもちろん、教養にもつながります。また、短いものからスタートし、徐々に長いものを読めるように構成されているので、自然とレベルアップしていくことが可能です。
こちらの記事では、話題&人気の「音読本」をご紹介しています。年齢別にセレクトしているので、ぜひご活用ください。
音読には、読解力の向上はもちろん、脳を活性化させ、集中力や記憶力を高める効果があります。まずは1日1分からの短時間でも、朝または寝る前に毎日続けると効果がより高まります。
子供が音読を継続する何よりのコツは、題材が楽しいこと! 子供が楽しいと思える絵本や本を親がセレクトしてあげましょう。そして音読中は家事などの手を止め、しっかり聞き、音読後は感想&質問を。親がしっかり褒め、子供のモチベーションを高めながら、音読が習慣化するように導いてあげられるとよいですよね!
子供を本好きに育てたい! そんなときは、こちらの記事で幼児期から読書習慣をつけるコツとおすすめの本を紹介しています。
この記事について
執筆/編集:streamsedu_fwstaff
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※情報は記事作成時点(2024/09/26)または更新時点(2024/10/31)のものです。
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