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10歳で囲碁界の史上最年少でプロ入りを果たした、仲邑菫さん。
その快挙を後押ししたのは、
1日10時間も練習するという本人の努力はもちろん、
囲碁のために家族全員で韓国・ソウルに引っ越すという、
プロ棋士の父親、元囲碁講師の母親が整えてくれた「環境」でした。
その環境とは、どのようなものだったのでしょうか。
まずは幼少期からプロ入りまでの軌跡を、まずは年表で振り返ってみましょう。
父親は囲碁のプロ棋士・仲邑信也九段。
母親はアマ6段で囲碁教室講師の経験がある幸(みゆき)さん。
さらには叔母も石井茜三段という囲碁一家に生まれ、
もともと家に碁盤がある環境で育った幼少期。
両親が囲碁教室を開いていたこともあり、赤ちゃんのころから碁石で遊び、
3歳で本格的に囲碁をスタートしました。
囲碁をおもに教えたのは、お母さん。
毎日対局し、ルールはなんと3ヵ月でマスター!
「気が強く、負けず嫌い」な性格を見越してか、
対局する際お母さんは「勝たない」ことを徹底し、
菫さんが「勝ちながら囲碁を楽しむ」方向に導いていきました。
対局以外にも、
詰め碁(将棋の詰将棋のようなもの。囲碁の「石の生き死に」に関する問題)を解いては力をつけ、
トランプやカルタなどのカードゲームを通して、考える力をつけ、
囲碁と向き合い続けた幼少期を過ごしました。
4歳になる頃には、
小学校入学前の子供ばかりで争う「渡辺和代キッズカップ大会」にも出場するほどの実力に。
その後、5歳で埼玉から大阪へ一家で引っ越してからも、
大阪市内の小学校に通学しつつ、女流アマ大会、少年少女全国大会に出場。
アマチュア大会初優勝したのも、5歳のときでした。
1日6~7時間、休日は9時間という囲碁漬けの毎日を送りながら、
囲碁以外の遊びはといえば……
「休み時間に外で遊ぶこと」
https://www.sankei.com/article/20190105-HRMYZ6BE2JPWNDWWEXEEYZB4L4/4/
そして、好きなテレビ番組については……
「囲碁を勉強するのにテレビはいらない」
https://special.sankei.com/f/life/article/20190105/0003.html?819027
と、小学校入学時に埼玉から大阪に引っ越すとともに、
自宅のテレビは捨てられてしまうほどの徹底っぷりでした。
ところが8歳のとき、関西棋院の院生となるも、実力に伸び悩んでしまいます。
そこでお母さんのとった行動は、
囲碁が盛んな韓国へ、囲碁の勉強に週末通う
韓国の名門囲碁道場のひとつと言われる囲碁道場「韓鍾振道場」で学びはじめることに。
そして、小学3年からはなんと、お父さんも一緒に
一家でソウル市に引っ越し
囲碁短期留学の形で道場に通い、韓国棋院の研究生にもなりました。
韓国での生活は、もちろん囲碁漬け。
朝5時30分に起きてすぐにお父さんと囲碁を打ち、
朝食後はお母さんと韓鍾振囲碁道場に向かう生活。
一家で支え、囲碁と向き合いました。
負けず嫌いで、対局で負けると泣いてしまうことも多く、
韓国へ通い始めた当初は、負けそうになると悔しさを堪えきれずに涙をぽろぽろとこぼし
韓国の道場で1学年下の子供に負けたときは「人生終わった」と大泣き
https://special.sankei.com/f/life/article/20190105/0003.html?819027
することがありながらも、
日々、仲間たちとしのぎを削りながら囲碁と向き合うなかで、
韓国語もマスターしていき……
お母さんの通訳ができるほどに上達!
そして10歳のとき。
日本棋院が世界で戦える才能ある棋士を育てていく目的のため、
「英才特別採用推薦棋士」制度を設けたことで日本に帰国。
この制度の第1号として、囲碁界史上最年少でプロ入りします。
その後、中学にあがるタイミングで、
「強い棋士やライバルがたくさんいる東京で頑張りたい」
という思いから、関西総本部から東京本院に移籍。
東京へ拠点を移すことに。
プロとして、実践経験を積みながら、
「AIを使って布石(序盤の打ち方)の研究」で、実力をつけ……
13歳11カ月で、
囲碁界史上最年少で初タイトルを獲得(第26期ドコモ杯女流棋聖戦)!
9歳のとき、プロ入りする際の会見で夢を聞かれ、
「中学生中にタイトルとりたい」
と語っていた夢を実現させました。
次々と夢を叶え、有言実行をした裏には、
本人の努力はもちろんのこと、
子供の夢のためなら一家で韓国に引っ越すという、両親が整えた環境がありました。
仲邑菫さんは「モンテッソーリ教育」を受けていたというウワサも。
こちらの本もおススメです。
トップランナー、一流、と呼ばれる人たちには、
そこに至るまでのドラマと、辿り着くまでの理由があります。
STREAMS教育.comでは今後も第一線で活躍する人々のドラマを追いながら、
未来の教育の手がかりを見つけていきたいと思います!
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執筆/編集:STREAMS教育.com編集部
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※情報は記事作成時点(2023/02/24)または更新時点(2024/10/30)のものです。
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